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2002年 6月7日 札幌ドーム 20:30KO 予選ラウンド

ファイナルスコア
イングランド 1-0 アルゼンチン
ベッカム(前半44分PK)            
イングランド アルゼンチン アルゼンチン
GK
1 シーマン
DF
3 アシュレー・コール
6 キャンベル
5 ファーディナンド
2 ミルズ
MF
8 スコールズ
18 ハーグリーブス
 〜 4 シンクレア(前半19分)

21 バット
7 ベッカム
FW
10 オーウェン
 〜14 ブリッジ(後半34分)

11 ヘスキー
 〜17 シェリンガム(後半8分)




GK
12 カバジェロ
DF
4 ポチェッティーノ
6 サムエル
13 プラセンテ
MF
3 ソリン
8 サネッティ
14 シメオネ
10 オルテガ
11 ベロン
 〜16 アイマール(後半0分)
FW
9 バティストゥータ 
 〜19 クレスポ(後半14分)
18 キリ・ゴンザレス
 〜 7 C・ロペス(後半18分)

ワノンワンが選んだマン・オブ・ザ・マッチ
  アシュレー・コール (by 三獅子)
 ニッキー・バット(by Hige-Sho)
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マッチレポ
 札幌に前乗りするや否やイングランドサポーターの多さに驚嘆。真夜中のススキノ地域のラーメン屋ののれんの向こうには必ずイングランドサポーターの大きく丸めた背中が見え、英国のクラブやスーパーでも販売されているサッポロビール工場内のレストランに至ってはイングランドサポーターの溜まり場となって、少数派の日本人と一緒に歌えや、飲めやの大騒ぎ。みんなへべれけに酔っていたけど、あくまでもパーティームードでフーリガン問題に発展する気配は感じられない。

 札幌の夏はイングランドの夏に似ていた−ホット&ドライ−東京のような湿度は感じられない。薄明るい札幌の宵にシルバーに輝く近未来ドームは、開催国日本の威信をかけた7000人の警備に守られていた。警備が完璧なわりには、アルゼンチンエンドにイングランドサポーター用の席が散りばめられていた事に一瞬緊張感が走った。

 この因縁の対決を仕切るのは名レフリーであるイタリア人のコリーナさん。そのルックスからほとばしるオーラもさる事ながら、公平で高い評価に値する審判だ。アルゼンチンの十八番であるダイブや演技やハンドを使っての妙技などは彼には通じないと期待できた。

 第1戦の対戦相手であったスウェーデン国歌の際には、監督の母国とあってか、さすがのイングランドサポーターもブーイングはしなかった、が、この夜の対戦相手は別。イングランド人は「紳士」というブランドを時に簡単に捨てる。大ブーイングがドームに響いた。まるでホームゲームのようだ。また随所でアルゼンチン選手が倒れる度に♪Same old Argies, always cheating(いつもと同じアージィーズ、インチキばっかり="キンコーンカンコーン・・・"のチャイムの節で)のチャントも忘れない!

 イングランドは、この夜期待以上のパフォーマンスをしてくれた。宿敵アルゼンチンに無失点での勝ち点"3"。しかも唯一の得点はオーウェンが勝ち取ったベッカムによるペナルティーキックによるものだったことも興味深い。ペナルティーとは「処罰/報い」と言う意味だ。イングランド側に立ってフットボール史上だけを見返すなら、アルゼンチンはこの「処罰/報い」を受けて当然の行いがあったと断言できる。だから、この夜ベッカムがペナルティーテイカーとしてアルゼンチンに罰を下すエクセキュショナー(処刑人)に最も相応しかったと言える。「もしこれを外したら、またしても非国民の汚名を着せられる、国には帰れない・・・」ペナルティーを蹴る前に彼の脳裏にそんな思いがよぎったかもしれない。しかし彼は見事に自らの右足で4年間の呪縛を解いた。ベッカムが蹴るペナルティーのその瞬間、見るのを怖れて顔を背けていたイングランドサポーターが数人いた。

 1点を死守できるほどイングランドのディフェンスは安定していない!世界中でTVにクギ付けになっているイングランドサポーターの誰もがそう思っていたに違いない。だが、この夜のイングランドは札幌の夜のようにクール&ドライだった。後半に折り返すと、イングランドの交代劇が冴える。負傷したハーグリーヴスに代わってトレバー・シンクレアが導入されると一気に攻撃のスピードと幅が増した。大舞台での経験不足が懸念されたが、落ち着いた攻撃を見せた。ヘスキーに代って出場したテディー・シェリンガムもピッチを踏むなり豪快なシュートを放ち、アルゼンチンを震え上らせた。すべてが好転している・・・。

 スウェーデン戦では果てしなく頼りなかったダニー・ミルズも心臓のサイズを大きくしたのか、落ち着いた守りっぷり。後半、同じく安定した守りを見せた同僚のリオ・ファーディナンド(来シーズンはマンUに移籍が噂されている)の空振りクリアランスまでもナイスカバー!の大活躍。また、攻撃に加わっても効果的なクロスを送った。この夜のミルズは頭以外の肝心なところもしっかり光っていたぜぃ!

 イングランドは、実に知的なフットボールをした。いままでのイングランドは大事な試合ではテンションが高ぶりすぎて、自滅しがちだった。用もない所でタックルして相手にデッドボールのチャンスを与えたり、土壇場でペナルティーを与えてしまったりした。しかし、今夜のイングランドはアルゼンチンの策略を"頭"で十分理解し、無駄なタックルやチャレンジは仕掛けなかった。ゴール近くに攻め込まれても、慌ててスライディングタックルをしたり、ボールを取りに行ったりしない。そうすれば役者揃いのアルゼンチンの罠にはまる事を予測していたのだろうか、終始冷静にボールの行方を追って冷静沈着にディフェンスした。イングランドにしては奇跡的な1-0の勝利でススキノの夜は眠る事を忘れた。試合後のベッカムとシメオネの握手は、全世界のフットボーラーを目指す子供たちの見本となったに違いない。

 試合後、イングランド選手がシャワーを浴びながら歌った鼻歌は、マドンナが演じた事でも有名なアルゼンチンを舞台としたミュージカル「エビ−タ」の挿入歌だったかもしれない。♪Don't cry for me Argentina … (アルゼンチンよ、私の為に泣かないで)

by 三獅子


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  ワノンワンの採点 HS
監督 スベン・ゴラン・エリクソン Sven Goran ERIKSSON 9 8
GK
シーマン  David Seaman 8 8
DF
ミルズ  Danny Mills 8 8
A・コール  Ashley Cole 9 8
ファーディナンド  Rio Ferdinand 8 9
キャンベル  Sol Campbell 8 7
MF
ベッカム  David Beckham 8 8
スコールズ  Paul Scholes 6 7
21 バット Nicky Butt 9
18 ハーグリーブス  Owen Hargreaves 6 6
4(サブ) シンクレア Trevor Sinclaire 8 7
FW
10 オーウェン  Michael Owen 8 8
11 ヘスキー  Emile Heskey 7 8
17(サブ) シェリンガム Teddy Sheringham -
14(サブ) ブリッジ Wayne (ウェイン)Bridge  -
三=三獅子 HS=Hige-Sho


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